※本記事はLIZER LAB様から製品を提供いただいて掲載しています。
※レビュー記事内容については狐丸自身の感じた通りに書かせていただいています。

LIZER LAB様のご好意により、Makuakeで先行販売されるJIJUシリーズの最新作、JIJUMA-HORN-SUS / JIJUMA-HORN-BRASS を先行して使用させていただきましたので、皆さんにレビューしたいと思います。

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    まず、JIJUシリーズってどんなものかというのをおさらいしてみます。

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    音の鳴っている場所を頭の外側にするイヤーピース

    イヤホンは音の発生源が耳の穴の中に入れた状態で音が鳴るのでどうしても音のスイートスポットが頭の中心にきてしまい、頭の中心で音が広がります(頭内定位)。
    JIJUシリーズは日米で特許を取得した技術を使い、頭の外側から音が響いているような広がりを再現してくれる(頭外定位)イヤーピースです。

    なお、どちらが優れているという話ではないのでその点はご注意を。
    頭内定位は音が明瞭で迫力が出るような傾向があって音楽に集中しやすく、イヤホンの音として一般的な音と感じやすいです。
    その一方、頭外定位は頭の外側から音が鳴っているように感じられることで空間の広がりを感じられるのでより自然な音として捉えられたり、臨場感が高まる、頭の中心で響くよりも長時間聴いてても聴き疲れが起きにくいといった特徴があります。
    どちらの音が正しいという事でもないですし、どちらにもそれぞれが好みという人がいますのでご安心ください。

    JIJUシリーズの頭外定位の仕組み

    JIJUシリーズはJIJUMAで第6弾になりますが、どのシリーズでも頭外定位を再現する仕組みの基本は同じです。

    人が音を認識するのは外で鳴っている音は耳介(いわゆる耳)に当たって反射し、耳珠(じじゅ)という部位に集められます。そこから外耳道(いわゆる耳の穴)に反射・増幅をしながら鼓膜まで届いて音として認識するというのが音が聞こえる基本的な仕組みになっています。
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    前後左右のどこから聞こえるという情報はこの音の反射する角度で人の頭が処理・判断しているわけです。

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    写真の赤丸がついているところに穴が開いているのがわかるでしょうか。
    JIJUシリーズではイヤホンから出力された音の一部を耳珠に当てて反射させ、左右の情報しかなかった音に前方という情報を付加する事で前方から聞こえるという位置情報を加えて頭外定位を実現しています。


    ソフトウェア/ハードウェア

    イヤホンの音に立体的な情報を加えることで頭外定位を与えるという仕組みは他にもあって、いわゆるバーチャルサラウンドがそれに近いです。
    イヤホンメーカーが独自に実装されているものもあれば、ソニーの360 Reality AudioやAppleの空間オーディオといった規格化されたものもあります。空間オーディオはApple独自といえばそうなっちゃいますが。
    その他にも、サラウンドとは言わないまでも、NUARLが採用しているHDSSといったあくまで音場の広がりを加えるというものもあります。

    これらはソフトウェア、つまり音が耳から鼓膜に到達するまでにどんな反射をするかを計算してイヤホンから出る音を調整しています。
    ただし、人の耳の形というのは十人十色で人によって違います。耳介認証という生体認証の仕組みがあるぐらいです。
    耳の形が違うと前から鳴っていると認識する音の角度も人によって違うので、ソフトウェアで計算された音ではうまく情報を加えられない事があります。

    その一方、JIJUシリーズでは耳に音を当てて実際に音を反射させるという、ハードウェア的な方法で情報の付加を行っています。イヤホンという構造上耳介ではなく耳珠に音を当ててということになりますが、実際に前方と認識する反射の仕方をするため、より多くの人に音の広がりを体感させる事ができるようになっています。

    とはいえ、ソフトウェアの方も360 Reality Audioや空間オーディオでは耳介の写真をスマホで撮影して音がどう反射するかを計算してソフトウェアに反映させることで精度を上げる進化をしています。
    ただそれでも、あくまで対応しているOS、ソフトウェアやイヤホンのみでしか対応できません。
    JIJUシリーズはイヤーピースの仕組みで実現していますから、イヤーピースが装着できるものであれば対応ができるという利点があります。

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    JIJUMA-HORN

    JIJUMA-HORNのフェーズプラグは大胆に先端が開かれた形状になっています。まさにラッパのような印象です。
    jijumahorn-01

    また、フェーズプラグの横側の穴も大胆に開けられており、この部分に関しては前作のJIJUMAよりも、その前のJIJUJET-2に近い特徴を持っています。

    ただし、JIJUJET-2とは音の出力方向が異なります。JIJUJET-2は上側にも穴が広がっていて音を斜め前に出すような作りでしたが、JIJUMA-HORNは真横に音を出すようになっているように見えます。さらに、ホーン状に広がっている部分の裏側での音の反射も加わり、より複雑な音の反射を実現しているようです。

    この設計変更がどのような音の変化をもたらすのか、とても楽しみです。

    今回も2つのモデルが用意されています。ステンレス製銀色プラグのSUSと、金メッキ真鍮プラグのBRASSです。高音質を追求するならBRASSが有力候補となりそうですが...それは実際に試聴してからのお楽しみです。
    jijumahorn-02

    サイズ

    JIJUMA-HORNのサイズはS/M/Lの3種類。
    フェーズプラグの形状は変わりましたが、カップ(イヤーピース)自体はJIJUMAと同じものが使用されています。
    そのため、装着時のサイズ感もJIJUMAを使ったことがある方は変わらなく感じるはずです。

    具体的なサイズはSが約直径10.5mm、Mが約直径12.0mm、約直径13.0mmです。

    サイズの決め方は基本的には普段お使いのイヤーピースに近いサイズを選べば問題ありません。

    JIJUシリーズの使い方

    ここはJIJUMA-HORNだけではなくJIJUシリーズ共通なので上のような見出しにしています。

    JIJUシリーズは音を耳珠に反射させる仕組みのため、イヤーピースには装着する向きがあります。フェーズプラグの横の穴、カップ内の軸の穴、そしてカップの外側の小さな穴—これら3つの穴が一直線に並んでいることを確認し、イヤホンを装着する際にはその穴が耳珠側を向くようにセットします。

    「耳珠側」という説明だけではわかりづらいと思いますので、まずは顔の前方向に向けてセットしてみてください。耳の形は人によって異なりますので、より効果を実感したい方は少しずつ角度を調整してみることをお勧めします。

    私の場合は、30度程度斜め下向きにセットした時に最も音場の広がりを感じられ、その位置が特に好みです。

    JIJUシリーズをTWSで使用する際の注意点

    このブログでは主にTWS(完全ワイヤレスイヤホン)を使用していますが、JIJUシリーズを装着したまま充電ケースに収納できる製品はごくわずかです。

    これはJIJUシリーズ特有の、イヤーピースを逆向きにしたカップ型形状が原因です。TWS充電ケースは通常のイヤーピースを想定して設計されているためケースの穴の形状が丸くなっているものが多く、収納が困難なのです。

    そのため、TWSで使用する場合は、収納時にイヤーピースを取り外して別に保管する必要がありますのでご注意ください。

    JIJUMA-HORNの音をチェック

    それでは、JIJUMA-HORNを使ってその効果を確かめてみたいと思います。

    装着感

    装着感に関してはJIJUMA-HORNのSUSもBRASSも同じです。イヤーカップの付け心地ですからね。
    JIJUシリーズをこれまで使ったことがある人にはお馴染みの装着感です。

    JIJUシリーズを初めて使う人向けに簡単に説明すると、イヤーピースを逆さまにしたような形状ですが、耳に自然に収まります。コワクナイヨ。
    装着感は、耳に指を入れる感覚というより、手のひらで耳を優しく覆うような感覚です。先端が広がっているため耳の奥に圧迫感が少なく、遮音性も高いです。外耳道(耳の穴)に広く当たって支えてくれるので安定感があり、動きながら使用してもズレにくいです。

    金属製フェーズプラグが耳に当たることを心配する方もいるでしょう。しかし、カップがしっかりとガードしているので通常使用では問題ありません。ただし、強く押し込むと耳の奥で触れる可能性があるため、横になって使用するのは避けた方がいいと思います。

    余談ですが、カップ型の特徴として耳垢がカップの中に入りやすいです。JIJUMA-HORNは特に、ラッパ状に広がったフェーズプラグ部分にも耳垢が付着することがあります。JIJUJETのような先端が尖ったタイプではほとんど起きない問題です。衛生面を考慮し、使用後はティッシュで拭いたり、イヤホン清掃用ブラシで汚れを落としたりして清潔に保ってください。

    音質

    それでは、音についてみていきます。
    SUSとBRASSがありますので、SUSの方から順番に試していきましょう。

    今回はAVIOTのTE-W1に装着して使用しました。

    JIJUMA-HORN-SUS

    jijumahorn-03

    SUSを使って最初に驚かされたのがダイナミックな低音です。まるでサブウーファーの音圧を頭で感じているかのように、重低音が力強く響いてきます。それでいて他の音は低音に埋もれることなく鮮明に聞こえてくるので、迫力のある重低音と高い解像感を両立したサウンドを楽しめます。

    JIJUMA-HORN-SUS

    音場の広さについては、他のJIJUシリーズを体験したことがある人には少し物足りなく感じるかもしれません。もちろん、付属イヤーピースと比べると空間の広がりは感じられますが、ボーカルの頭外定位感は今までのモデルより弱く感じられます。

    JIJUMA-HORN-BRASS

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    BRASSは金メッキ真鍮プラグの効果により、SUSと比べてより繊細な音の再現力を発揮し、SUSでは気づかなかった音の細部まで聴き取れるほどの高音質を実現しています。

    しかし、音質の良さは認められるものの、このJIJU-HORNでは必ずしも長所として活かせていないように感じます。

    というのも、BRASSは中高音域での繊細な音の再現力が高いがゆえに、その繊細な部分がJIJU-HORNの特徴である重低音のパワーに押し負けてしまっていると思える場面が時々ありました。その結果、曲の盛り上がりによって明瞭さのバランスが変わってしまい、音質の安定感に課題を感じます。

    他にも、SUSよりも音場の広がりが弱くなっているように感じるところも気になりました。

    JIJUMA-HORN-BRASS

    オススメはどっち?

    SUSとBRASSの両方を試聴した結果、私のおすすめを選ばせていただきます。

    それは……

    JIJUMA-HORN-SUSです!

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    BRASSは優れた高精細さを持ち、ハイレゾ感も十分に感じられます。しかし、JIJUMA-HORNの真骨頂である重低音の迫力に対して、BRASSの繊細さが押し負けてしまい、音のバランスが取れていないように感じます。

    SUSは、大型サブウーファーを備えた2.1chスピーカーで音楽を楽しんでいるような臨場感があり、より音楽を楽しむ事ができるように感じました。

    オススメのジャンル

    補足となりますが、JIJUMA-HORNで聴くのにおすすめの音楽ジャンルをご紹介します。もちろん、お好みの曲を楽しんでいただくのが一番ですが、私が様々な音楽を聴き比べた中で、特に相性が良いと感じたジャンルです。

    それは、2010年代から現在にかけてのJ-ロック

    具体的なアーティストで言えば、ONE OK ROCK、MAN WITH A MISSION、Official髭男dismなどが挙げられます。

    Makuakeにてクラウドファンディング予定

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    今回、使用させていただいたJIJUMA-HORNはMakuakeにてクラウドファンディングのプロジェクトが近日実行予定されています。

    ぜひ興味を持たれた方は、Makuakeでのプロジェクト開始をお待ちください。

    実行日時が分かりましたら私のXでもお知らせしますので、フォローしてくれると嬉しいです。

    狐丸のXプロフィール
    LIZER LABさんのXプロフィール

    この記事が少しでも参考になれば幸いです🙇🏻‍♂️
    ご意見ご感想などもお気軽に書いてください。




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